
産業廃棄物について出来るだけ簡単に知れりたい!そんな方に向けて処理方法やマニフェストについて説明していきます。
産業廃棄物の一覧表や具体例も併せてご紹介!こちらの情報は、法律及び環境省を基に作成しています。
廃棄物の分類!
廃棄物は「産業廃棄物」と「一般廃棄物」に分けられます。
事業活動(非営利含む)で出たゴミか、日常生活で出たゴミかにより分類が異なります。
産業廃棄物とは?
非営利活動も含む事業活動で出たゴミのうち、廃棄物処理法により指定されている20種類のことをさします。
一般廃棄物とは?
上記以外のゴミが一般廃棄物になり、代表的なものに家庭から出るゴミが挙げられます。
産業廃棄物の種類
- 指定されている20種類
- 特別管理産業廃棄物
上記2種類があります。

指定された20種類
廃棄物処理法(法第2条第4項、令第2条)で掲げられている「燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ等」含む20種類
収集運搬業許可を取る人のほとんどが、こちらの産業廃棄物を取り扱っています。
特別管理産業廃棄物
廃棄物処理法(法第2条第5項及び令第2条の4)で掲げられている産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性など、危険性が高いもの。
取り扱う事業や業者においては、産業廃棄物よりも、はるかに厳しい管理体制が求められる。
産業廃棄物一覧表
あらゆる事業活動に伴う物
- 金属くず
- ガラス・コンクリート・陶磁器くず
- 燃え殻
- 汚泥
- 廃油
- 廃酸
- 廃アルカリ
- 廃プラスチック
- ゴムくず
- 鉱さい
- がれき類
- ばいじん
特定の事業活動に伴う物
- 紙くず
- 木くず
- 繊維くず
- 動物系不定固形物
- 動物性残さ
- 動物のふん尿
- 動物の死体
- 汚泥のコンクリート(固形化物など1~19の産業廃棄物を処分するために処理したもので、1~19に該当しないもの・他に輸入された廃棄物)
※「特定の事業活動に伴う」とは、以下で記載されている「業種」のみが該当し、その他の業種に関しては「事業系一般廃棄物」となります。
産業廃棄物の具体例
| 紙くず | 1)建設業に係るもの (工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る)2)パルプ、紙又は紙加工品製造業、新聞業(新聞巻取紙を使用して印刷発行)に係るもの3)出版業(印刷出版を行う者に限る)に係るもの4)製本業及び印刷物加工業に係るもの 5)PCBが塗布され、又は染みこんだもの | 印刷くず、製本くず、裁断くず、旧ノーカーボン紙等、建材の包装紙、板紙、建設現場から排出される紙くず等 |
| 木くず | 1)建設業に係るもの (工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る)2)木材又は木製品製造業 (家具の製造業を含む)に係るもの3)パルプ製造業4)輸入木材の卸売業及び物品賃貸業に係るもの5)貨物の流通のために使用したパレット (パレットへの貨物の積付けのために使用したこん包用の木材を含む)に係るもの (注:木製パレットは、排出事業者の業種限定はありません) 6)PCBが染みこんだもの | 建設業関係の建物、橋、電柱、工事現場、飯場小屋の廃木材(工事箇所から発生する伐採材や伐根を含む)、木材、木製品製造業等関係の廃木材、おがくず、パーク類、梱包材くず、板きれ、廃チップ等 |
| 繊維くず | 1)設業に係るもの (工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る) 2)繊維工業(衣服その他の繊維製品製造業を除く)に係る天然繊維くず (合成繊維は廃プラスチック類) 3)PCBが染みこんだもの | 木綿くず、羊毛くず、麻くず、糸くず、布くず、綿くず、不良くず、落ち毛、みじん、くずまゆ、レーヨンくず等、建設現場から排出される繊維くず、ロープ等 |
| 動植物性残さ | 食料品製造業、医薬品製造業又は香料製造業において原料として使用した動物又は植物に係る固形状の不要物 (魚市場、飲食店等から排出される動植物性残さ又は厨芥類は事業活動に伴って生じた一般廃棄物) | 動物性残さ 魚・獣の骨、皮、内臓等のあら、ボイルかす、うらごしかす、缶づめ、瓶づめ不良品、乳製品精製残さ、卵から、貝がら、羽毛等植物性残さ ソースかす、しょうゆかす、こうじかす、酒かす、ビールかす、あめかす、海苔かす、でんぷんかす、豆腐かす、あんかす、茶かす、米・麦粉、大豆かす、果実の皮・種子、野菜くず、薬草かす、油かす等 |
| 動物系固形不要物 | と蓄場においてとさつし、又は解体した獣蓄及び食鳥処理場において食鳥処理した食鳥に係る固形状の不要物 | と蓄場において処分した獣蓄、食鳥処理場において処理した食鳥 |
| 動物のふん尿 | 畜産農業に該当する事業活動に伴って生ずる動物のふん尿 | 牛、馬、豚、めん羊、にわとり、あひる、がちょう、うずら、七面鳥、兎及び毛皮獣等のふん尿 |
| 動物の死体 | 畜産農業に該当する事業活動に伴って生ずる動物の死体 | 牛、馬、豚、めん羊、にわとり、あひる、がちょう、うずら、七面鳥、兎及び毛皮獣等の死体 |
建設業の方の多くが、1.2.8.911.13.14.15の産業廃棄物を選択されています。
産業廃棄物の処理は?

廃棄物処理法の法第3条によりを処理方法が決められています。
- 産業廃棄物は排出事業者に責任がある
- 産業廃棄物に適した処理方法で行う
産業廃棄物は排出事業者に責任がある
法第3条に掲げる「事業者の責務」により、廃棄物を排出した事業者が責任をもって処分しなければいけません。
処分には、以下の2種類があります。
- 処理業者に委託
- 自ら処理施設に運搬する(自社運搬)

処理業者に委託
産業廃棄物を委託する場合、「収集」「運搬」をしてくれる、業者さんを見つけなければいけません。
収集→ゴミを積む
運搬→ゴミを降ろす
それぞれ作業が分かれていますが、基本的に「収集と運搬」はセット扱いになりますので、収集を行っている業者が運搬も行ってくれます。
”産業廃棄物収集運搬業者”は、都道府県から許可を受けた事業しか出来ません。
そちらを探すには都道府県のHP「許可業者一覧表」等から確認することが出来ます。

自ら処理施設に運搬する
処理業者に委託せず自ら行う(自社運搬)場合、都道府県からの許可を受ける必要がありません。
産業廃棄物に適した処理方法で行う
産業廃棄物は、廃棄物処理法により処理方法が決まっています。
①産業廃棄物の分別(排出事業者が種類ごとに行う)
↓
③収集運搬(自ら運ぶor業者に委託)
↓
③処分(中間処理or最終処分)
産業廃棄物の分別

産業廃棄物を排出した事業者が、産業廃棄物の品目ごとに分別を行います。
産業廃棄物が混合されているものは、混合物として別に分けましょう。
収集運搬

産業廃棄物を車両に積み、処理場で降ろすまでの作業を「収集運搬」といいます。
処分

多くの産業廃棄物は、中間処理施設へ運ばれます。
そこで産業廃棄物ごとにあった加工を施され処分へと至りますが、この時点で処分できなかったものが、最終処分行きとなり埋め立て等になります。
産業廃棄物を処理するにあたり「事業者にかかる基準」を満たさなくてはいけません。
この基準は、産業廃棄物を排出した事業者にかかるものになります。
事業者にかかる基準とは?
- 保管基準
- 処理基準
- 委託基準
上記3種類に分類されます。
保管基準→運ぶまでの間(保管)しておく際に、守るべき基準
処理基準→自ら「収集・運搬」を行う場合に、守るべき基準
委託基準→業者に委託する場合に、守るべき基準
保管基準
産業廃棄物が、処理施設まで運搬されるまでの間保管する際の基準です。
この基準に従って、生活環境の保全上支障のないように保管しなければなりません。
参照(法第12条第2項、規則第8条、法第12条の2第2項、規則第8条の13)
こちらの基準は、産業廃棄物を排出する事業者(排出事業者)にかかる基準であり、収集運搬業許可業者には無関係の基準になります。
- ねずみ及び蚊、はえ、その他の害虫が発生しないようにする。
- 産業廃棄物の飛散、流出、地下浸透、悪臭が発散しないようにする。
- 保管場所の見やすい箇所に、必要事項を記載した掲示板を設ける。
- 保管場所に囲いをつける。
- 保管期間は、収集運搬をするまでの一時的な期間。
- 産業廃棄物が積み上げられる高さを超えないようにする。
<掲示に必要な事項>
- 産業廃棄物の保管場所であること。
- 保管する産業廃棄物の種類。
- 保管場所の管理者氏名(または名称)及び連絡先。
- 積み上げることが出来る高さ等。
処理基準
収集運搬基準と処分基準の2つがあります。
収集運搬基準(自ら産業廃棄物の収集、運搬をする場合)
参照:(法第12条、令第6条第1項第1号、規則第7条の2の2、法第12条の2、令第6条の5第1項第1号、規則第8条の5の3)
- 廃棄物が飛散、流出しないようにする。
- 悪臭・騒音・振動に対する必要な措置を講じる。
- 収集または運搬に伴う悪臭・騒音・振動によって、生活環境の保全上支障が生じないように必要な措置を講じる。
- 車体の両側面に「産業廃棄物収集運搬車」であること、排出事業者の氏名または名称を表示する
- 運搬車に、事業所の名称や連絡先、運搬先の住所、産業廃棄物の種類や数量などを明記した書類を携行する。
処分基準(処理施設に科せられる基準)
参照:(法第12条、令第6条第1項第2号、第3号、法第12条の2、令第6条の5第1項第2号、第3号)
中間処理
- 処分に伴い、飛散、流出しないようにする。
- 処分に伴う悪臭、騒音又は振動によって生活環境の保全上支障が生じないよう必要な措置を講じる。
焼却する場合の基準
- 燃料室ガス温度800℃以上で焼却
- 焼却に必要な空気量が確保される通風
- 焼却室内温度の測定
- 焼却室温度保持に必要な助燃装置の設置
- 煙突先端から火炎、黒煙が出ないようにする。
- 煙突から、焼却灰及び未燃物飛散しないようにする。
※処理基準に合わない不法処理は、法第16条の2違反となり、罰則が科せられます。
委託基準
自ら処理せず業者に委託する場合の基準になります。
参照:(法第12条第6項、令第6条の2第4号、法第12条の2第6項、令6条の6第1号ほか)
- 委託業者と締結する。(収集運搬業者と処分業者が異なる場合は、その両方と交わす)
- 契約書は5年間保存する。
- 委託業者にマニフェストを交付する。
マニフェストって何?

産業廃棄物の収集・運搬・処分を委託した場合に交付する「産業廃棄物管理票」のこと。
産業廃棄物は廃棄物処理法により、排出した事業者に責務が科せられます。
事業者の責務には、産業廃棄物の問題点である環境への配慮や健康への被害が含まれています。
この為、排出事業者は産業廃棄物が適正に処理されているか、最後まで確認を行わればいけません。
その役割を担っているのがマニフェストになります。
マニフェストには、委託業者名や処理施設名、運ぶ産業廃棄物の種類、運ぶ量等を記載します。
それを委託された業者が、産業廃棄物と一緒に運び、各工程(収集→運搬→処分)を終えるごとに、排出業者に産業廃棄物管理票の写しが戻る仕組みになっています。
マニフェストには、電子と紙の両方がありますが、内容はどちらも同じです。
紙の場合は、業者が持ち歩く仕組みになり、5年間保存しておくことが義務づけられています。
電子の場合は、コンピューター管理のため持ち歩く必要がありませんが、排出事業者・委託先業者が加入していなければ利用できません。
産業廃棄物の問題
昭和29年に定められた「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(通称:廃棄物処理法)により、廃棄物の減少が掲げられています。
これは、産業廃棄物以外の廃棄物にも該当しますが、産業廃棄物においては、以下の3つの問題点がある為、より厳しく規定されています。
- 最終処分場
- 不法投棄
- 環境汚染

最終処分場
産業廃棄物は、種類ごとによって処分方法が異なります。
基本的には中間処理場で、8割近くが処分されますが、残りの2割は最終処分となります。
最終処分は「埋め立て」「海洋投棄」のどちらかになります。
リサイクル等を用いて、最終処分へいく量を減少する取り組みがあるものの、最終処分場が慢性的に不足しています。

不法投棄
最終処分場不足の問題点や、処理費を浮かせる為に、産業廃棄物が不法投棄されています。
不法投棄は、環境汚染の問題から罰金や刑罰の対象になりますが、それでも後を絶たないのが現状です。

環境汚染
最終処分場での処理や不法投棄により、水質や土壌汚染、大気汚染が起こっています。
法で定められている規定にそって行っていても、汚染が0になるわけではなく、改善する為の費用が発生します。
また、近隣住民においては、健康被害も考えられる為、これ等を全て解決するには、産業廃棄物そのものを減少するしかありません。

産業廃棄物の総排出量
環境省の発表による令和元年度が3億8,596万トン
平成30年度が3億7,883万トン。

このうち、産業廃棄物排出量の8割を占める業種が、以下の5つ。
- 電気・ガス・熱供給・水道業
- 農業・林業
- 建設業
- パルプ・紙・紙加工品製造業
- 鉄鋼業
産業廃棄物の中で、最も多い品目が以下の3つになります。
- 汚泥
- 動物のふん尿
- がれき類
総排出量のうち、最終処分場行きとなったのが916万トン。
総排出量に比べると、かなり減少したように感じますが、それでも産業廃棄物問題を解決するには、さらなる改善が必要になります。
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