産業廃棄物の保管を行う際、事業者にかかる基準により、保管基準が設けられています。
こちらでは、保管基準に含まれる
- 産業廃棄物保管所の掲示板
- 産業廃棄物の積み上げられる高さ
について説明していきます。
掲示板
産業廃棄物の保管(一時保管も含む)を行う場合、掲示板を設けることが義務づけられています。
掲示板には、以下の内容を記載します。
- 産業廃棄物の保管場所であることを示す内容
- 名称
- 代表者名
- 本社所在地
- 責任者氏名
- 連絡先電話番号
- 保管する産業廃棄物の種類
- 最大保管高さ
- 最大保管量
掲示板には、サイズが規定されており「(縦)60cm×(横)60cm」以上となります。
参考図

記載時の注意事項
- 法人であれば会社名を記載し、個人であれば代表者名を記載。
- 保管場所が複数ある場合、保管場所ごとに設置。
- 産業廃棄物の種類に適応した掲示板を保管場所の出入口付近に設置。
- 容器を使用せず屋外で保管する場合、最大保管高さを記載。
- 産業廃棄物と特別管理産業廃棄物を保管している場合、それぞれの掲示板が必要。
- 掲示板は、文字の色が黒、背景は白で統一し、強度のある材質を使用する。
保管の高さ
産業廃棄物を屋外で保管する場合、高さの制限が設けられています。
明確な数値での決まりではなく「勾配」と「囲い」によって異なります。
囲いに接しない(離れている)場合
勾配50%以下(約26.5度)でおさめる必要がある為、最大積み上げ高さを超えての積み上げは出来ません。

囲いに接する(くっつける)場合
囲いの内側から2m以内までは囲いの高さより50cm下に置く。
囲いの内側から2m以上離れたところからは勾配50%(約26.5度)の高さを超えないように置く。

※勾配とは?
簡単にいえば「傾き」を表します。
上記のイメージ図で挙げると黒い斜め線が「勾配」になります。

勾配や角度って、どうやって調べるの?

専用の機械を使用する場合と、水平距離と垂直距離により計算する方法があります。
地面(水平距離)と高さ(垂直距離)を基に計算しますが、面倒くさい!と考えられる方も多いと思います。
以下にて、自動計算ツールを添付してありますので、そちらをご利用ください。
上記のツールに、水平距離(底辺=地面)と垂直距離(高さ)を入力すると、自動で勾配と角度が表示されます。
容器を用いる場合は、使用している容器の中で一番高い高さを記載しましょう。